イイですよ!と言ってもらえません!

 前回、「G-Bowlアプリで二番目に練習する事」と題してG一定ブレーキとアプリのブレーキ診断機能について書きました。

 どういうブレーキをしたらアプリに「イイですよ!」と言ってもらえるのか? 一応の理屈は伝わったかと思いますが、実際に使ってみるとそこは機械の判定ですので疑問に感じることもあり、タイトルのようなお問い合わせを頂くことがあります。

 特に停車したのにウンともスンとも言わないダンマリの時があり「アレはバグではないのか?」という質問が多いです。

 ダンマリについては「なんとも言えないから黙ってる」というのが答えでして、iPhoneには道路状況まで分かりませんし(例えば道路工事の段差でグラフが乱れる事もあります)、ダラダラっと停車してグラフからドライバーの意図が汲み取りにくい停車もあります。ですのでグラフからG一定ブレーキの意図が読み取れる場合には出来るだけ褒め、ハッキリとダメな時だけダメと言い(*)、どちらとも付かない時は何も言わない事で、判定へのイラ立ちが少なくなるようしています。

*デフォルトではダメ通知はOFFになっています。


 次に出来るだけ褒めるケースとして、終始G一定でなくともGを抜くだけ(ブレーキペダルを緩める方向)なら許容する、という判定をしています。例えば下のグラフは減速Gを立ち上げた後、停車する前にブレーキを緩めており減速Gのグラフ(青)は台形ではなく右肩下がりの形になっています。

 ⑥のグラフからはブレーキの踏み始めが「早すぎた」または「強すぎた」ため、停止線より手前で止まりそうになったからペダルを緩めたという事が分かります。ブレーキの見積もりとしては甘かった訳ですが、なぜこれを許容するかと言うと安全側に振れているからです。ブレーキの判断が早くても危なくなることはありません。しかし逆はダメです、止まれなかったら先はガケかもしれません。この違いは大きいです。

 もちろん目標はピッタリ(台形を描いて)停止線で止まるブレーキですが、練習過程でピッタリを狙った結果オーバーランするのは絶対にダメなので、あくまで手間で止まる事、早めのブレーキから練習して精度を上げていく必要があります。そういう意味で⑥の様になるのは薦められるものですし、実際の運転においても安全ですから「イイですよ」としています。

(付け加えると⑥のグラフは減速Gの立ち上げも遅い(左側の傾斜が緩い)です。実は⑥はコーナー出口でハンドルを戻しながらのブレーキなのでこうなっているのですが、まっすぐの道でこういうブレーキは制動距離が伸びるので良くありません、もう少しサッと踏み込む方が良いです。しかしこれもアプリでは許容範囲としています)


 ちょっと極端な例も挙げておきます。下のグラフも「イイですよ」という判定になります。


 ⑦は最初に強い減速Gを立ち上げてから緩め、さらに階段状に緩めて停車しています。前に車が割り込んできたとか、何らかの事態があったと想像できます。
 最初に強いブレーキを掛ける判断が出来たから安全が確保できて、あとは緩めるだけで済んでいる訳です。これが逆で最初にガツンと踏めずジワジワブレーキを踏み足す(右肩上がりのグラフ)様では危ないです(アプリではダメ判定になります)。

 以前、G-Bowlアプリではボールを落とさない運転、道路状況の先を見てこういう急ブレーキを踏む必要がない運転を目指しましょうと書きました。しかし、現実に強いブレーキが必要になることはあります。その時、最初にしっかり制動力を出せば安全側に行ける訳です、あとは抜くだけ、はOKです。


 最後に「いくらちゃんとG一定でブレーキしてもダメ判定になる」事例を紹介します。
 下のグラフはiPhoneの取り付け位置が異なる2台のiPhoneで測定したものです。上段は安定したフロアに設置したiPhone、下段は不安定なスタンドに取り付けたiPhoneのグラフです。


 ⑧は間違いなく「イイですよ!」となりますが、⑨だと微妙なところです。設置条件による振動の影響は少なからずありますので、ブレーキ診断では振動をキャンセルするように補正していますが、あまり振動が大きいと誤判定の元となります。

 実際どのくらい振動の差があるのか、下グラフの生データ(点線)を見て頂ければご理解頂けるかと思います。


 以前、iPhoneの置き場所は用途によって気を使ってくださいというような事を書きましたが、ブレーキ診断で「なんで今のがダメなの?」という事が多い時は置き場所にも気を遣って見てください。